南海トラフ地震臨時情報をきっかけに、家族で防災を確認
2024年8月8日、気象庁から南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されました。
政府による特別な注意の呼びかけは8月15日17時に終了しましたが、地震への備えそのものが必要なくなったわけではありません。
ちょうど台風への備えも気になる季節。夏休みで子どもと一緒に過ごす時間があったこともあり、この機会にわが家の防災を一緒に見直してみることにしました。
防災用品を買い足すことよりも、まずは「今あるものを確認する」「子ども自身にも知ってもらう」ことから始めました。
まずはハザードマップを家族で開いてみる

最初に確認したのは、名古屋市の「なごやハザードマップ防災ガイドブック」です。
名古屋市では2023年にハザードマップ防災ガイドブックが全戸配布されており、地震だけでなく洪水や内水氾濫など、災害の種類ごとの情報を確認できます。
保管してあるだけでは、子どもはその存在すら知らないかもしれません。
そこで自宅周辺だけでなく、学校や普段買い物に行く場所、よく通る道なども家族で確認しました。
平日の昼間に災害が起きれば、家族全員が自宅にいるとは限りません。
名古屋市西区のいつもの街を地図の上でたどりながら、「学校にいるときだったら」「買い物に出ていたら」と考えてみると、ハザードマップの見え方も少し変わります。
※ハザードマップは更新される場合があります。最新情報は名古屋市公式サイトで確認してください。
家の中と非常持ち出し品を子どもとチェック

続いて、家の中を確認しました。
地震の際には、家具の転倒や落下物、割れたガラスなども危険になります。
特に気になったのが寝室です。寝ている時間はすぐに動けないため、家具の固定だけでなく、倒れたときの向きなども確認しました。
非常持ち出し袋もチェックします。
わが家では、いつの間にかクローゼットの奥へしまい込んでいたため、取り出しやすい場所へ移動しました。
飲料水や食品だけでなく、懐中電灯やモバイルバッテリーなども確認。備えていることに安心してしまいがちですが、電池が切れていないか、必要なときにすぐ取り出せるかまで見ておく必要がありそうです。
備蓄しているレトルト食品やパックご飯などについても、賞味期限を確認しました。
普段食べるものを少し多めに置き、食べた分を買い足していくローリングストックなら、特別な防災食だけを大量に用意しなくても続けやすく感じます。
子どもの靴はサイズも確認
今回、意外な盲点だったのが子どもの靴でした。
寝室には、いざというときに足を守れるよう家族分のスニーカーを用意していましたが、子どもの分を確認するとサイズが小さくなっていました。
成長期の子どもは、大人と違って靴のサイズが変わります。
「用意してあるから大丈夫」ではなく、今履けるのかまで定期的に確認する必要があります。
そこで、いずれ普段使いするワンサイズ上の靴を用意しておく方法も取り入れてみました。
非常用品だけを別に用意するのではなく、普段使うものを少し先回りして備える。子育て家庭では、そんな方法も続けやすそうです。
家族が離れているときの連絡方法は?
南海トラフ地震臨時情報が発表された日は夏休み中で、家族がそろっていました。
でも、これが普段の平日だったら。
子どもは学校、大人は仕事や買い物など、家族がそれぞれ違う場所にいる可能性があります。
そこで、家族の予定や災害時の連絡方法についても話しました。
災害用伝言ダイヤル「171」の存在や使い方も確認します。
電話番号を知っていても、実際にどう使うのか家族全員が理解しているとは限りません。
防災用品をそろえることと同じくらい、「連絡が取れないときにどうするか」を家族で共有しておくことも大切だと感じました。
子どもと公衆電話を実際に使ってみた

もうひとつ試したのが、公衆電話です。
NTT西日本の公衆電話設置場所検索を使い、普段過ごしている場所の近くに公衆電話があるか調べました。
そして子どもと一緒に、実際に公衆電話を使ってみることに。
これが思った以上に苦戦しました。
スマートフォンなら名前を選んで通話ボタンを押せますが、公衆電話では受話器を上げ、硬貨などを入れ、電話番号を自分で入力します。
大人には見慣れた公衆電話でも、子どもにとってはほとんど使ったことのない機械です。
使い方を説明するだけでなく、一度実際に触れてみることで、「知らなかった」がいくつも見つかりました。
学校から自宅へ帰る途中や、休日によく行く場所など、子ども自身の普段の行動範囲と合わせて確認しておくと、より具体的に考えられます。
防災を「知っている」から「やってみた」へ
今回の見直しで感じたのは、防災について知っていることと、家族みんなが実際にできることは別だということでした。
ハザードマップを持っているだけでは活用できません。
非常持ち出し袋を用意していても、どこにあるか分からなかったり、子どもの靴が小さくなっていたりすることもあります。
公衆電話も「使えばいい」と知っているだけでは、子どもにとって十分ではありませんでした。
大掛かりなことを一度にするのではなく、家族で地図を開く。家の中を歩いて確認する。非常持ち出し袋を開ける。公衆電話を一度使ってみる。
普段の暮らしの中で実際にやってみると、わが家に足りないものが少しずつ見えてきます。
防災の形は、家族構成や住んでいる場所によっても変わります。
夏休みに子どもと一緒に取り組んだ今回の確認は、わが家にとって「備えているつもり」で終わらせず、家族みんなで防災について話す時間にもなりました。
【参考情報】
名古屋市「災害に備える」
名古屋市「なごやハザードマップ防災ガイドブック」
NTT西日本「公衆電話 設置場所検索」
※本記事は2024年8月の体験・情報をもとにしたものです。防災情報や行政制度等は変更される場合があります。災害時には気象庁、名古屋市など公的機関が発信する最新情報を確認してください。













