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東海豪雨25年|名古屋市西区の防災講演会で聞いた「水害多発の時代にどう備えるか」

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東海豪雨から25年、名古屋市西区で防災講演会

2000年9月11日から12日にかけて、名古屋を襲った「東海豪雨」。2025年で発生から25年を迎えました。
名古屋市西区でも庄内川や新川周辺を中心に大きな被害が発生した災害です。

あの日から四半世紀。当時を知る人がいる一方で、東海豪雨を経験していない世代も増えています。

9月12日、名古屋市西区花の木にある西文化小劇場で、防災講演会「水害多発の時代にどう備えるか ~東海豪雨25年を踏まえて~」が開催されました。

講師は、東海豪雨当時に「愛知・名古屋水害ボランティア本部」の本部長を務めた、認定NPO法人レスキューストックヤード代表理事の栗田暢之さんです。

実際の災害支援に携わってきた経験を交えながら語られる約1時間の講演。印象に残ったのは、一人ひとりが災害を自分のこととして考えて備えること、そして、いざというときに地域のつながりが力になるという話でした。

水害への備えと、地域でつながること

講演を聞きながら会場を見渡すと、参加者にはシニア世代の姿が多く、若い世代や子育て世代はあまり見られませんでした。
仕事、学校、家事、子育て。普段の暮らしの中では、防災について考える時間をつくることは簡単ではありません。

一方で、大雨は家族全員が自宅にそろっているときに起こるとは限りません。
子どもが学校にいる時間かもしれない。仕事から帰る途中かもしれない。庄内通や浄心周辺へ買い物に出ているときかもしれません。

「自宅に何を備えているか」だけでなく、それぞれが別の場所にいる時間をどうするのか。講演を聞きながら、普段の暮らしの中に防災を置いて考える必要性を感じました。

講演後には、西区中小田井出身のチェリスト・水谷幸絵さんを含む「弦楽四重奏リリカ」によるミニコンサートも開催されました。
防災について考え続けた会場に弦楽器の音色が響き、少し緊張がほどけるような時間となりました。

25年前の記録を、今の街で見る

西文化小劇場と同じ建物にある西図書館では、東海豪雨パネル展「東海豪雨の記録と防災への取り組み」も開催されていました。
集会室に入ると、東海豪雨の概要や当時の新聞記事、防災への取り組みを紹介する資料が並びます。
なかでも足が止まったのは、当時の被害を記録した写真でした。
水につかった道路や住宅。25年前の名古屋で実際に起きていた光景が、何枚もの写真として残されています。

新聞記事や数字で被害を知ることと、地域の風景が水につかった写真を見ることでは、受け取る感覚が少し違います。
25年という時間を経て街の風景が変わった場所もあります。それでも写真を前にすると、東海豪雨が遠い地域の災害ではなく、この名古屋で実際に起きた出来事だったことが伝わってきます。

当時を知らない世代にとっても、写真や新聞記事などの記録は、地域で起きた災害を具体的に知る手がかりになります。西図書館という普段から本を借りたり、親子で訪れたりする身近な場所に、地域の災害の記録が並んでいることにも意味があるように感じました。

災害の記憶を経験した人だけのものにせず、写真や資料、言葉として地域に残していくこと。その積み重ねも、次の世代へ経験を伝える方法のひとつなのだと、展示を見ながら感じました。

過去を知ることから始める、これからの備え

講演とパネル展を通して感じたのは、防災は特別なことだけではないということでした。

ハザードマップを家族で開いてみる。非常持ち出し品がどこにあるか確認する。自宅から避難先までの道を、散歩のついでに歩いてみる。

普段利用している駅やスーパー、学校から自宅へ帰る道について考えてみることも、そのひとつです。
大きな災害への備えというと身構えてしまいますが、日常の中でできることもあります。

東海豪雨から25年。

名古屋市西区の西文化小劇場と西図書館で過ごしたこの日は、25年前の出来事を振り返るだけではなく、今暮らしている街でこれからどう備えていくのかを考える時間になりました。

過去の水害を知ること。そして、自分たちが暮らす場所を知ること。
地域に残された記録を次の世代へつないでいくことも、水害への備えのひとつなのかもしれません。
講演や、災害支援も含め、防災活動の支えになればと、ささやかですが最後に寄付をしてきました。

【開催時情報】

防災講演会「水害多発の時代にどう備えるか ~東海豪雨25年を踏まえて~」

会場:名古屋市西文化小劇場
所在地:愛知県名古屋市西区花の木2丁目18-23
最寄駅:地下鉄鶴舞線「浄心駅」
開催日:2025年9月12日

東海豪雨パネル展「東海豪雨の記録と防災への取り組み」

会場:名古屋市西図書館 集会室
所在地:愛知県名古屋市西区花の木2丁目18-23
最寄駅:地下鉄鶴舞線「浄心駅」
開催期間:2025年9月3日~9月14日
開催時間:9:30~17:00

※講演会・パネル展はいずれも取材当時の情報です。現在は終了しています。

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