昭和100年とも言われる2025年。
街ではレトロ雑貨や古い喫茶店など、昭和の空気を感じるスポットがあらためて注目を集めていますよね。
そんな“昭和の気配”に浸れる場所が、名古屋市西区・中沼町にあります。黄色いカレー専門店『ニューエルビス』です。

全国でも提供している店が少ない“黄色いカレー”。
その専門店となると本当に珍しく、店主さんいわく「たぶん日本でここだけかも」。
そんな希少な味が西区にあると思うと胸が高鳴ります。辛さ控えめで子どもも食べやすいことから、家族で訪れる方も多いそうですよ。
昭和レトロのなかで人気が高まる“黄色いカレー”とは?
黄色いカレーは、戦後の家庭で親しまれてきた素朴な味。
固形ルーが一般化する前、小麦粉とラードをじっくり炒め、カレー粉を練り、和風出汁でのばして仕上げる家庭的な製法です。
さらりとして重くならず、辛さも控えめ。今では提供店自体が少なく、“絶滅危惧メニュー”とも言われます。
名古屋市西区・中沼町の静かな一角にある『ニューエルビス』
お店の場所は名古屋市西区の北端・中沼町。北名古屋市や清須市にも近い、のどかな住宅エリアです。
地下鉄・上小田井駅から徒歩約20分とやや距離はありますが、名古屋市営バス「平田住宅」停からは徒歩2分ほど。
店舗裏には3台分の駐車場もあり、車での訪問でも安心です。
店主が惚れ込んだ“新潟の黄色いカレー”を西区で再現
店主の上田さんは、長くライブハウス運営など音楽の世界で活躍されてきた方。コロナ禍を機に方向転換を考えるなかで、新潟名物「バスセンターの黄色いカレー」に出会い、その衝撃で「この味を名古屋でも届けたい」と研究を始めました。
独自に試作を重ね、2023年に『ニューエルビス』をオープン。今年で二周年を迎えました。
様々なイベントにも精力的に出店され、すっかり地域の人気店となっています。
店内には昭和テイストのインテリアがずらり

扉を開けると、どこか懐かしい昭和の雑貨やインテリアがずらり。世代によっては「あ、これ昔うちにもあった」という品もあるかもしれません。
若い世代には新鮮に映り、親子で訪れても会話が弾みそうです。

席はカウンターを中心に、小さめのテーブルがいくつか。
5〜6名で利用できるテーブル席もあり、ちょっとしたグループでも入りやすい印象です。
地元テレビ番組から取材されたこともあるそうで、注目度の高さがうかがえます。

実食レポ:さらりと優しく、どこか懐かしい黄色いカレー

メニューは、カレーライスとカレーうどんの二本柱。
ベースとなるサイズを、ミニ(440円)、普通(660円)、大盛り(770円)から選んでトッピングを加える形です。
価格は今の時代ではかなり良心的。昭和らしさを感じるリーズナブルさですよね。
トッピングも、チキンカツ・イカフライ・ハムカツなど“昭和の揚げ物”がそろい、組み合わせ次第でいろんな楽しみ方ができますよ。
今回は普通サイズのカレーライスにとんかつをトッピング。
銀皿に楕円に盛られたライス、たっぷりとかかった黄色いルー、赤い福神漬け…レトロなビジュアルだけで気分が上がります。
ルーはとろみ控えめでさらりと軽く、スパイスの刺激も抑えめ。
暑い日でも重たくならない“やさしいおうちカレー”のような味わいです。
薄めに仕上げられたとんかつは衣が軽く、香ばしさがふわり。カレーとの相性もぴったりでした。

後半にソースや七味で味変しても、ベースの優しさはそのまま。
辛いものが苦手な方やお子さんでも安心して食べられると思いますよ。
落語×カレーのユニークなイベントも開催予定

7月25日(金)には「カレー×落語」というユニークなイベントが開催予定。
出演する登龍亭門助さんは、もともと『ニューエルビス』のお客さんだった方だそうで、地域のつながりが生んだ企画なのだとか。
こうした取り組みがあるのも、地域密着のお店ならでは。
名古屋市西区で“昭和の面影を味わえる場所”は貴重です。
気軽に立ち寄れる雰囲気のお店なので、近くを訪れた際はぜひノスタルジックな黄色いカレーの世界に浸ってみてください。
『ニューエルビス』店舗情報
店名:ニューエルビス
住所:名古屋市西区中沼町95-1
営業時間:11:00〜14:00/17:00〜20:00(土曜は昼のみ)
定休日:日曜
駐車場:あり。店舗裏に3台
Instagram:最新情報は公式アカウントへ
※イベント出店等で営業日が変更となる場合があります。