名古屋市西区・又穂町。
庄内通駅から10分ほど歩いた住宅街の一角に、ふんわりと優しい雰囲気のお店がありました。
ワンちゃんがタンポポを手にした、かわいらしい看板が目印の『えほんやさん タンポポ』。
2022年にオープンしたこの小さな絵本屋さんは、
絵本・駄菓子・手作り雑貨がぎっしり並ぶ、親子の居場所のような空間です。
ここでは、又穂町時代の『えほんやさん タンポポ』の姿を、地域の記録として残しておきたいと思います。

親子に寄り添う空間をつくりたかった。店主は保育士歴17年のママ
店主の久保田さんは、保育士として17年間勤務したベテラン。
仕事へのやりがいは大きかったものの、コロナ禍で家庭とのバランスに悩む日々が続きました。
そんな時、一番下のお子さんのひとことが、人生を変えるきっかけになります。
「ママの怒った顔、描くね」
お子さんの絵に描かれた “怒った顔”。
「子どもには、できれば笑顔の私を見ていてほしい」。
その思いが強くなり、好きだった絵本の世界を仕事にする決心をされたそうです。

小さな店内には手作りの温もりがあふれて
店内にはどこか懐かしい空気が流れています。
棚の陳列、手書きのPOP、紙工作の飾り──どれも店主の手作りです。
なんと床張りや壁のモルタル塗りまでDIYで仕上げたのだとか。
販売されているハンドメイド雑貨も、久保田さん自身の作品。
“丁寧に作られたものを届けたい” という思いが、細部にまで宿っていました。

リサイクル絵本は100円から。宝探しのようなワクワク感
状態の良いリサイクル絵本が100円から並びます。
図鑑や名作絵本も多く、親子で「これ懐かしい!」「読んでみよう!」と会話が弾む空間でした。
リーズナブルだからこそ、子どもが“自分で選ぶ体験”を気軽に楽しめるのも魅力です。

駄菓子が10円刻みなのは、子どもたちのため
奥には小さな駄菓子コーナーもありました。
価格はほとんどが“10円刻み”。
「端数だと計算が難しくて…。あと私も算数が苦手なんですよ」
と笑う久保田さんですが、その裏には
- 自分で計算して買い物する楽しさ
- 小さな成功体験を積んでほしい
という、元保育士らしい願いが込められていました。
棚の高さが低めなのも、子どもの手が届きやすいよう工夫されたものです。

予約不要のワークショップは大人気。専門性が光る時間
『えほんやさん タンポポ』といえば、ワークショップも大人気。
オリジナルカレンダー作りや季節の工作など、毎回20名以上が参加していました。
久保田さんは
- 保育士
- 幼稚園教諭
- チャイルドマインダー
- 知育インストラクター
- リトミック講師
など多彩な資格を持ち、専門性を活かして企画を行っていたのが印象的でした。
「予約制だと子どもの体調で行けなくなることもあるので、気軽に来てもらえる方がいいかなと思って」
そんな一言からも、子育て中の家庭への理解が伝わります。
“ふらっと寄れる” 心地よさ。地域の小さな拠りどころに
開店後まもなく、散歩帰りや園帰りに立ち寄る親子が増えていき、
次第に “小さな居場所” として親しまれるようになりました。
店名『たんぽぽ』には
「道端にそっと咲くたんぽぽのように、だれかに寄り添いたい」
という思いが込められているそうです。
その言葉の通り、何も買わなくても、ふらっと寄れる温かな空気がありました。
その後、庄内通へ移転し『えほんカフェ たんぽぽ』へ(2023年10月)
又穂町で基礎を育んだのち、
2023年10月、西区・庄内通駅近くへ移転し『えほんカフェ たんぽぽ』として再スタートしました。
絵本と駄菓子に加え、飲食も楽しめる空間へと進化しています。
【店舗情報(旧店舗:アーカイブとして記録)】
店名:えほんやさん タンポポ
住所:名古屋市西区又穂町1-47
営業時間:10:00〜16:00
定休日:日曜日
公式インスタグラム:※最新情報は店舗発信をご確認ください
※この記事は、又穂町時代の記録としてまとめています。
