名古屋市北区の名城公園では、現在、園内各所で整備工事が行われています。
その一環として、長年親しまれてきた風景のひとつが、この冬、姿を消すことになりました。
エントランス周辺やフラワープラザ前の花壇も工事が進められ、園内の印象は少しずつ変わりつつあります。

2025年1月上旬から8月下旬にかけては芝生広場の再整備工事も予定されており、これに伴い、名城公園のシンボルとして親しまれてきたオランダ風車は、2025年1月中旬より撤去される予定です。
名城公園の風景として親しまれてきたオランダ風車
名城公園のオランダ風車は、1988年に開催された第6回全国都市緑化なごやフェア「緑・花・祭なごや’88」のシンボルとして設置されました。
名古屋市公式サイトによると、オランダ・アムステルダム市長のE.ファンティン氏を当時の名古屋市長が表敬訪問した際、「世界的な花の産地であるオランダ名物の風車を緑・花・祭で展示したい」と要望し、贈られた設計図をもとに建設されたものだそうです。
この風車は、単なる装飾ではなく、名城公園の景観づくりと国際交流を象徴する存在でもありました。
季節ごとにたびたび足を運び、春にはチューリップに囲まれた姿に異国情緒を感じ、夏には小さなひまわりと青空のコントラストに元気をもらってきました。
秋には、もこもことしたコキアとの組み合わせも印象的で、季節ごとに違った表情を見せてくれる場所でした。
季節の花々とともに楽しめるこの風景は、撮影スポットとしても多くの人に親しまれてきました。
撤去前、現在の様子を見に

撤去前に、もう一度その姿を見ておこうと、名城公園を訪れました。
訪れたのは2025年1月5日。
この日、オランダ風車はまだその場所に立っていましたが、周囲には花の植え込みもなく、足元には枯れた植物と落ち葉が積もっていました。以前の華やかな印象とは異なり、どこか静かで、少し寂しさを感じる風景です。
長年、多くの人の目を楽しませてきたオランダ風車ですが、老朽化が著しく、修復も困難な状態となったことから、撤去が決まったそうです。
これまでは正面から眺めることが多かったのですが、「これが最後かもしれない」と思い、周囲を一周してみました。
近くで見ると、さびや傷みが目立ち、思っていた以上に年月の重なりを感じる状態でした。

同じように風車の周りを歩き、さまざまな角度から写真を撮る人の姿も見られました。
季節ごとに美しい風景を届けてくれたオランダ風車。36年間、本当にお疲れさまでした。
風車の背後では、2025年開業予定のIGアリーナの建設が進んでいます。
新しい施設の誕生とともに、長年親しまれてきた風景が役目を終える様子は、時代の移り変わりを感じさせる光景でもありました。
芝生広場は今後、再整備を経て、ゆったりと過ごせる緑のオープンスペースになる予定です。
訪れた1月5日時点では、まだ撤去作業は始まっていませんでしたが、「1月中旬から」と案内されています。
長く親しまれてきた風景に別れを告げ、新しい名城公園の景色が生まれようとしています。
また違ったかたちで、この場所の変化を楽しみにしたいと思います。
【施設情報】
名城公園 オランダ風車
住所:名古屋市北区名城1丁目
入場:無料
公式サイト:名城公園・名城公園フラワープラザ公式サイト
※撤去予定時期は記事執筆時点の情報です

