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【名古屋市北区】「サステナまち計画 まちかどフリースタイル」参加レポ|名城・柳原エリアを歩いて巡る一日

名城・柳原エリアを歩いて巡る「まちかどフリースタイル」

2018年ごろから名古屋市北区で続いている「サステナまち計画 まちかどフリースタイル」。
2025年は、12月7日に名城・柳原エリアを舞台に開催されました。

この日は、名城公園周辺から柳原通商店街にかけて、通りや駐車場、軒先など、普段のまちのあちこちに体験ポイントが点在。
「次はどこに行こうか」と話しながら歩くことで、まちそのものが会場になる感覚がありました。
チラシを片手に歩く親子連れの姿も多く、スタンプラリー形式で“まちを巡る一日”が始まっていました。

災害時のトイレと食を考える

岡本歯科の駐車場では、メタウォーター名古屋市下水道科学館による災害用トイレの展示が行われていました。
災害時、電気や水道が使えない状況下で、どうトイレを衛生的に保つかは重要な課題。
凝固剤を使う簡易型のトイレは、たためば意外と場所を取らない印象でした。
おむつやペットシーツを使った工夫など、特別な備えではなく、知っているかどうかが差になる情報が紹介されていました。

段ボール製や踏み台型の簡易トイレ。使用ごとに凝固剤で固め、ビニールの口を縛って衛生的に保つ

会場には缶詰などの備蓄品も並んでいて、「日常でも食べられるものをローリングストックで回しておくと安心だな」
と、私自身も改めて感じました。

ボーイスカウトのブースでは、約1時間半で組み上げた「たちかまど」の実演。災害時にも使える調理設備です。
さらに、アイラップを使った炊飯や調理の紹介もあり、防災が、少し身近に感じられる時間でした。

名古屋71段ボーイスカウト

思い出が次の人へ渡る、北高校のラブトレード

特に人だかりができていたのが、名古屋市立北高校の生徒による「ラブトレード(0円ショップ)」。

思い入れはあるけれど、もう使わないものを持ち寄り、誰かと交換する仕組み。
モノを介して会話が生まれ、手渡す側も受け取る側も、楽しそうな表情が印象的でした。

北高校イベント企画チーム「KITA STEP」

私も、北高生たちが学校の近くの畑で育てた味鋺いものつるで作ったリースと物々交換してもらいました。
地元の素材でクリスマス飾りを作るという発想が、なんともこのまちらしいなと感じます。

軒先や路上で自然に生まれる、まちの会話

他にも、アフリカ雑貨・ギャラリー・駄菓子の「バオバブの木」では、軒先で店主さんと簡単なゲーム体験。
棒崩しのような遊びをきっかけに、初対面でも会話が自然と弾みました。

ユースクエアで行われたミニコンサートでは、自然とリズムにのり、体を揺らす人も。
場所がひらいているから、たまたま居合わせた参加者同士に一体感が生まれるのかもしれません。

焚き火で生まれた炭が、次は高校美術部へ

皮をむいた桑の木。

株式会社醍醐の駐車場では焚き火が行われ、松ぼっくりや桑の木を使った炭づくりの実演がありました。
シルク製品を扱う企業ならではの、桑の木の活用アイデアです。

穴をあけた缶ごと焚火で熱し、蒸気が出なくなったら完成

缶の中で水分が抜けるまで、焚き火でおよそ45分。(途中経過が気になりますが、ふたを開けてはいけません。)
こちらが完成した桑の木と松ぼっくりの炭 ↓↓

真っ黒な炭に変身!松ぼっくりの炭は消臭剤としても使えるそうです

印象的だったのは、この焚き火で作った炭が、今後、地元高校の美術部の生徒たちに使われるかもしれない、というお話でした。
桑の木から作る炭は、デッサン用として適しており、画材としては高級品になるのだとか。
この日、生まれた炭が、次には高校生の作品の一部になる。
イベントだけで終わらず、まちの中で資源と表現がつながっていくーそんな循環を感じられる場面でした。

北高校美術部の学生さんが、柳原通商店街の風景を貼り絵で表現。「まちはアトリエ」

名古屋造形大学に生まれた、まちのアウトドアリビング

名古屋造形大学では、今回もアウトドアリビングが登場。
芝生の上に置かれた畳やこたつの周りで、ギターを弾く人、おしゃべりする人、こたつで温まる人、おやつを食べる人。
思い思いに過ごす風景が広がっていました。

モルックを楽しむ人の姿もあり、名城・柳原エリアならではの、のんびりとした時間が流れていたように思います。

モルックを楽しむ人の姿も!

名城・柳原エリアで行われた「サステナまち計画 まちかどフリースタイル」は、まちと人の距離が、自然と縮まる一日でした。

この日の出来事や風景を、緩やかな空気感とともに記録しておきたい。
そう感じるイベントです。

また来年、まちと人の出会いを楽しみにしています。