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【名古屋市北区】名城公園に「グリーンインフラ啓発スポット」誕生!——自然の力を感じる癒しの空間

名城公園の名城町バス停そばに、「グリーンインフラ啓発スポット」が誕生しました。
一見ただの植栽に見えるこの空間には、雨や植物の力を活かした“自然のしくみ”が詰まっています。

緑が街を守る——名城公園の新しい一角

名古屋市北区と西区のちょうど境目あたり、名城公園の東側を走る大津通沿い。
車の行き交うにぎやかな通りのすぐ脇に、ぽっかりと現れる緑の一角があります。

白くまるい石のベンチが並び、イロハモミジやヤマハギ、つわぶきなど、季節ごとに表情を変える植物たちが植えられています。
初めて通りかかったとき、なんとなく惹かれて足を止めたという人も多いのではないでしょうか。

ここは「名城公園グリーンインフラ啓発スポット」。
市民が“自然と共に生きる都市”について学べる場所として、名古屋市環境局が整備した新しい試みです。

静けさと発見のあるひととき

訪れたのは秋晴れの日。
名城町バス停のすぐそば、車の音が絶えない通り沿いにもかかわらず、不思議と静けさを感じました。

ベンチに腰を下ろすと、木々の影がやわらかく揺れ、足元にはナガバジャノヒゲやベニシダが風にそよいでいます。
コンクリートの多い街の中に、こんな“呼吸している場所”があることに驚きました。

通りかかったベビーカーの親子連れが、わざわざ中をぐるりと一周。何となく気持ちの良い場所ですもんね。
大げさではなく、こうした瞬間が“まちと自然の距離”を少しずつ近づけているのかもしれません。

学びながらくつろげる、3つのポイント

このスポットの魅力は、見た目の美しさだけではありません。
ここには、私たちの暮らしを支える「グリーンインフラ(Green Infrastructure)」の仕組みが詰まっています。

雨庭

雨庭

降った雨を一時的に貯め、ゆっくりと地中にしみ込ませる仕組み。
急な豪雨の際に下水道へ流れ込む水量を減らし、洪水や都市型水害の軽減に役立ちます。
また、水がしみ込むことで川の水質悪化も防げるそうです。

生物多様性に配慮した植栽

名古屋に自生する草花や樹木を中心に、多様な植物を植栽。
鳥や虫たちのすみかや餌場として機能し、生態系のバランスを保つ役割も。
小さなスペースながら、まるで“自然の縮図”のような空間です。

保水性舗装で暑さを和らげる

舗装には、水分を保ちやすい資材が使われています。
太陽の熱を受けても、内部の水分が蒸発する際に周囲の熱を吸収してくれるため、表面温度の上昇を抑えてくれるそう。

緑の教室でひと休みを

普段の生活の中では気づきにくい、自然の働き。
でも、名城公園のこの小さなスポットに立つと、「自然ってちゃんとまちを守ってくれているんだ」と実感します。

自然の力を体感しながら、ちょっとした学びも得られるのが、このスポットの魅力です。

ベンチに腰かけて風を感じるだけでも、少し気持ちが整う——そんな穏やかな場所でした。
名城公園を訪れるときは、ぜひこの“緑の教室”にも立ち寄ってみてくださいね。

名城公園グリーンインフラ啓発スポット 情報

名称:名城公園グリーンインフラ啓発スポット(Meijo Park Green Infrastructure Learning Spot)
所在地:名古屋市北区名城町・名城公園東側(名城町バス停すぐそば)
アクセス:地下鉄名城線「名城公園駅」から徒歩約5分
主催:名古屋市環境局環境企画課
問い合わせ:052-972-2684