柳原通商店街に残る、まちの記憶
名古屋城から北東へ徒歩10分ほど。
名古屋市北区にある柳原通商店街は、今もどこか昭和の面影を残す商店街です。
昭和38年に設立された柳原通商店街振興組合は、日本で2番目に登録されたという歴史を持ち、長く地域の暮らしを支えてきました。
そんな柳原通商店街の一角で、少し意外な取り組みが続けられているのをご存じでしょうか。

商店街の屋上で続く、都市型養蜂
柳原通商店街のビル屋上では、「みつばちバーヤの会」による都市型養蜂が行われています。
商店街にかつてのにぎわいを取り戻したいという思いから始まったこの活動。
名古屋市の中心部に近い場所でミツバチを育てていると聞くと、驚かれる方も多いかもしれません。
都市部での養蜂は簡単なことばかりではありません。
秋にはスズメバチがミツバチを狙って現れることもあり、一匹ずつ捕まえて巣を守ることもあるそうです。
そうした日々の手入れの積み重ねから、屋上の巣箱は今日も静かに息づいています。
季節で変わる味わいを、暮らしの中で
柳原通商店街のイベント出店時に見かけた「城下のはちみつ」は、瓶ごとに色合いが異なっていました。
春に採れたものは淡く、夏に採れたものは濃いあめ色。
試食してみると、春は花の香りが軽やかでさっぱり、夏はとろりとコクのある味わい。
同じ場所で採れたはちみつでも、季節によって表情が変わるのが印象的でした。

購入したはちみつを紅茶に少し加えると、やさしい香りが立ち上がります。
一匹のミツバチが一生で集められる蜜は、ティースプーン一杯ほどと言われています。
そんな話をしながら、自然や環境のことを子どもと少し考える時間にもなりました。
地域と循環する、柳原通商店街の屋上養蜂
みつばちバーヤの会の活動は、はちみつを採ることだけにとどまりません。
商店街のイベントやマルシェへの出店、はちみつを使ったワークショップの開催など、地域と関わる機会を大切にしています。
近隣の小学校で生物多様性や環境について伝える講座を行うなど、学びの場にも活動は広がっています。
また、養蜂を支えているのは人とのつながりだけではありません。
ミツバチの行動範囲は半径2〜3kmほど。
柳原通商店街は名城公園や名古屋城の緑にも近く、地域の公園や住宅の庭先に咲く花々も蜜源となっています。
みつばちバーヤの会では、花壇の手入れなど環境づくりにも関わり、ミツバチが安心して暮らせる循環を地域の中で整えています。
柳原通商店街周辺での販売情報
柳原通商店街周辺での販売情報
「城下のはちみつ」は、イベント出店のほか、柳原通商店街の大和電気さん、名城公園フラワープラザさんなどで販売されています。
日常の買い物や、公園散策の途中でも立ち寄れる場所なのがうれしいところです。
※はちみつは一歳未満の乳児には与えないでください。

名古屋市北区のまちの中で育ったはちみつ。
いつもの道や公園の風景と一緒に、ふと頭に浮かぶ存在です。
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